行政書士が解説!外国人留学生の適正校とは?

このページでは、外国人留学生の受入に関し、法務省出入国在留管理局が通知している適正校について解説しています。分かりやすさを優先して、ポイントだけ解説していますので、もっと詳しく知りたい場合は、各省庁の公式サイトなどを確認ください。

なお、当事務所では、留学生を受け入れている大学や専門学校、日本語学校向けに、在留資格や留学生支援に関するサポートを行っております。年間での顧問契約となります。詳しくはお問い合わせください。

外国人留学生の受入に関する適正校とは

留学生を受け入れている学校(大学、専門学校、日本語学校)は、出入国在留管理局によって、大きく以下に分けられています。

  • 適正校
  • 慎重審査対象校

適正校として選定された学校は、留学ビザの申請に必要な書類の一部が省略されるなど、ビザ手続きが簡素化されていますが、慎重審査対象校の場合、厳しく細かい審査があります。

当事務所では、ほぼ毎年、適正校と慎重審査対象校(新規受入校)の両方の留学ビザ申請を行っているのですが、審査の難易度や煩雑さはかなり違います。

適正校になる基準

適正校は、適正校Ⅰ と 適正校Ⅱ に分かれます。適正校Ⅰになると、留学ビザ更新の必要書類がさらに簡素化されます。

適正校Ⅱになるための主な基準

前年1月1日から12月31日までの1年間において以下に該当した留学生(問題留学生)が、全留学生の5%以内であること

  • 不法残留した者
  • 留学ビザの更新が不許可になった者(修学状況の不良等の理由により)
  • 在留資格を取り消された者
  • 資格外活動の許可を取り消された者(アルバイト時間の超過などにより)
  • 退去強制令書が発付された者

適正校Ⅰになるための主な基準

上記の適正校Ⅱの基準に加え、以下全てを満たす場合、適正校Ⅰになることができます。

  • 問題留学生が3年間継続して1%以内であること。ただし、在籍者が99人以下の場合は、問題留学生が1人以下であること。
  • 「適正校」の通知を3年間連続して受けていること
  • 出入国管理局への届出を適切に行っていること(通常年4回の届出)
  • その他、在籍管理上の懸念事項がないこと。

文部科学省との指導指針との違い

適正校は、法務省出入国在留管理局が通知するものです。これと似ているのですが、2024年に出された文部科学省の指導指針です。

正確には、「外国人留学生の在籍管理が適正に行われない大学等に対する指導指針」です。

この指針の重要部分を抜粋します。

定期報告により、毎年5月1日を基準日として、基準日における各対象学校の全留学生数に対する1年間(4月~翌年3月)の退学者等(各対象学校の在籍管理に帰責性のない要因で発生した退学者及び除籍者を除く)の人数の割合が5%を超える基準日における全留学生数が19人以下の場合は退学者等数が1を超える)(以下「在籍管理非適正」という。)状態にある対象学校を「改善指導対象校」として指定し、当該対象学校に通知するとともに、文部科学において公表する。

 

違いを簡単にまとめると、以下になります。分かりやすさを優先して書いています。例外もありますので、正確なことを知りたい場合は、各役所に確認ください。

 

出入国在留管理局の適正校 文部科学省の指導指針
対象となる学校 大学、高等専門学校、専門学校、日本語学校 大学、高等専門学校のみ
重要な規定 問題留学生が5%を超えると、慎重審査対象校となってしまい、留学ビザの申請書類が大幅に増え、審査も厳しくなる 1年間の留学生の退学者が5%を超えると、改善指導対象校の対象になる

 

 

 

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