相談事例:イタリア料理店で本場のピッツァ職人を雇いたい

イタリア料理店で、本場イタリアからピッツァ職人を呼び寄せたいと思っています。技能1号ビザを取りたいのですが、本人の実務経験をどのように証明すればよいのでしょうか?

お問い合わせいただき、ありがとうございます。技能1号ビザを取って、イタリアからピッツァ職人を呼び寄せたいとのことですね。
ご存じのとおり、この技能1号ビザを取るためには、10年以上の実務経験が必要です。つまり、本人が10年以上、イタリア料理店で働いていたことを証明する必要があります。

原則、イタリアでの実務経験がカウントされる

実務経験を計算する上で、実務経験に含まれるものと含まれないものを整理しておきましょう。
この実務経験には、実際にイタリア料理店でピッツァ職人として働いていた期間が含まれます。原則、イタリア国内の料理店での経験となります。例えば、スペインのイタリア料理店でピッツァ職人として働いていた場合は、個別判断となりますが、当事務所の経験上、実務経験とは評価されないことが多いです。
これは、日本の寿司職人に置き換えると分かりやすいかもしれません。日本の寿司屋で10年間働いていた人と、日本で軽く修行はしたけれど、その後ハワイに移住し、ハワイの寿司店で働いていた人とでは、経験や実力が異なると思われます。また、寿司職人として採用されるハードルも、日本国内のほうが高いと思われます。
技能1号ビザの審査では、こうした点も考慮され、本当の意味での実務経験があるかどうかを判断されます。

本格イタリア料理、本場のピッツァを提供していたか?

次に、実務経験を積んだお店についでですが、確実に実務経験として評価されるのは、4つ星以上のホテルにあるイタリア料理店での経験です。また、ミシュランで星を取るようなお店でも大丈夫でしょう。
そこまで有名なお店ではなくても、本格イタリア料理店、あるいは本場のピッツァを提供しているお店であることが客観的に証明できるようであれば問題ありません。
一方、フードコートでピッツァを作っていたとか、大学の食堂で、ピッツァを焼いていたとかいったような経験は、実務経験とはカウントされませんので、注意してください。
日本政府が技能1号ビザを作った目的は、本場のピッツァ職人が日本で働いてもらうことです。つまり、本場の修行した人だからこそ、ぜひ日本に来てほしいという趣旨でこのビザが付与されます。大学の学食でたま~にピッツァを焼いていたというような方がどんどん技能1号ビザを取れてしまうようなら、本来目的とは異なってしまいます。また、ある意味、誰でも取れるビザになってしまい、悪用も増えると思います。

実務経験を証明する書類とは?

実務経験を証明する書類はいろいろあります。まず、絶対に必要な書類は、働いていたお店から発行された在職証明書(在職期間証明書)です。おそらくイタリア語で発行されますので、日本語訳も必要です。この在職証明書には、本人の氏名、生年月日に加え、お店の住所、店名、代表者の氏名と署名が必要です。
また、在職証明書だけでは証明力が弱いため、上司からの推薦状、そのお店で働いていた時の写真、そのお店のメニュー等もあったほうがよいですね。

イタリアの料理専門学校で学んだ期間もカウントされる

技能1号ビザの要件である実務経験には、イタリアの料理専門学校で学んだ期間もカウントされます。例えば、専門学校で3年間、イタリア料理について勉強しているなら、その3年間は実務経験とみなされます。
証明する書類として、専門学校の卒業証明書と成績証明書が必要となります。
ここで注意していただきたいことは、あくまでイタリア料理に関する勉強をしていたことが重要です。イタリアにある料理専門学校で、和食を専攻していた場合、実務経験には全くカウントされませんので注意してくださいね。
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この記事を作成した人 つくばワールド行政書士事務所 行政書士 濵川恭一

 

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