永住理由書の書き方・サンプル 【外国人が日本に永住申請する時の必要書類】

永住理由書とは

永住申請の際、永住理由書は必須の書類です。

永住理由書とは、日本に永住したい理由、永住要件を満たしていることなどを、丁寧に説明した書類です。書式は自由ですが、審査官が審査しやすいように書くことが非常に重要です。

永住申請したい外国人の状況によって、書くべき内容は異なります。ですから、書くべきこと、書かなくてよいことを正確に判断し、丁寧に分かりやすく書いていく必要があります。永住が許可になるか、不許可になるかを大きく左右する重要な書類です。

当事務所では、これまで2000件を超える理由書を書いてきました。永住理由書については、帰化動機書(日本国籍取得の理由書)も含めると、600件以上は書いています。

こうした経験をもとに、永住理由書に書く内容について、解説します。

実際に書く時は、その人によって、詳しく書くべきこと、書かないほうがよいこと、追加で書くべきことなどがありますが、ご自身で書く方の参考になれば幸いです。

永住理由書に書くこと

これまでの経歴

母国での最終学歴から現在の仕事までの経歴を書きます。履歴書を別に用意してもよいでしょう。転職の空白期間がある場合、それについても正確に書きます。

また、これまでの在留資格申請の際に提出した過去の申請書との整合性も審査されますから、過去の在留資格申請時に提出した履歴内容と同じように書いてください。

万が一、過去の在留資格申請時に提出している履歴が間違っている場合、そのことを正直に書きます。間違ってしまった理由に悪意がなければ、大きな問題になることは少ないです。ただし、書き方に工夫が必要ですので、心配な方は、行政書士にサポートを依頼したほうがよいでしょう。

(記載例)

2000年4月 〇〇日本語学校留学のため来日(留学ビザ)

2001年4月 〇〇大学へ進学(留学ビザ)

2005年4月 株式会社〇〇に就職(技術・人文知識・国際業務ビザ)

2007年10月 株式会社〇〇に転職(技術・人文知識・国際業務ビザ)

現在に至る。

在留資格別の在留年数は、留学ビザ5年、技術・人文知識・国際業務ビザ6年です。

現在の仕事について

現在勤務する会社の事業内容と、担当する職務内容について詳しく書きます。この時、専門用語を使わず、誰でも理解できる用語を使って書いてください。

会社の事業内容については、会社のパンフレットやホームページを印刷したものを提出してもよいです。

また、職務内容については、現在持っている就労ビザの要件に該当していることを改めて確認してから、正確に記載するようにしてください。

年金・健康保険の加入状況

永住者ビザの審査では、年金と健康保険の加入実績を非常に細かく、厳しく審査されます。直近5年間、全て社会保険である方は、ほとんど問題にはなりません。

そうではない場合、ご自身の年金、健康保険の加入実績を他の書類(ねんきん定期便、市役所で発行される国民健康保険料納付証明書、国民健康保険料の領収書など)で確認し、問題ないことを確認した上で申請されたほうがよいです。

加入実績が微妙な場合(4年前に納付遅れがあるなど)は、完璧になってから申請してもよいですし、総合判断(他の条件が良い)で許可になる可能性にかけてみるのもよいでしょう。

(記載例)

直近5年間、勤務先の社会保険に加入しております。いずれも納付期限を守っております。

【目安】永住申請しない方がよいケース

・直近2年間に、年金、健康保険の納付遅れがある(遡って払いたい)

・直近5年間に、年金、健康保険の納付もれがある

【目安】総合判断で許可になる可能性があるケース

・3~5年前に、年金、健康保険の納付遅れがある。

預金、資産について

これから日本に永住していく上で、問題ない程度の預金があることが必要です。ただ、預金額については、それほど高い額でなくても大丈夫です。

永住申請する人の、年齢、住んでいる地域、扶養家族数などから考えて、相応の預金額があれば大丈夫です。

一例ですが、直近3年間、日本人会社員の平均以上の給与をもらっている人であれば、預金額はほとんど関係ありません。

ただし、預金が多いと有利になりますので、積極的にアピールしてよいです。預金額が少なくても、積立をしている、定期預金があるなどの要素があれば、それも記載しましょう。

日本語力

日本語力は永住申請の要件にはなっておりませんが、日本語力が高い方は、多少有利になりますので、理由書に書いておきましょう。

日本語能力試験などに合格している場合は、そのことを記載しましょう。この時、点数も書いたほうが審査官の心証がよい場合があります。例えば、日本語能力試験N1の合格点は100点ですが、満点は180点です。満点近くで受かっている人と、合格点ぎりぎりの人とでは日本語力にも大きな違いがあります。満点近くで受かっている場合、ぜひそのことも書いてください。現場感覚ですが、150点以上取っているかたは、総合判断の際、有利になると思います。

(記載例)

日本語会話については、日常生活で意思疎通に不自由することはほぼありません。私は、〇年以上日本で暮らしております。仕事での会話は勿論、日常生活では全て日本語を使っています。日本語での文字入力も通常速度で可能です。

また、日本語能力試験N1にも合格しております。点数は180点満点中、156点です。(合格点は100点)

身元保証人について

身元保証人との関係を記載します。知り合った経緯、今回の身元保証人を引き受けてくれた経緯などです。

(記載例)

身元保証人は、会社(株式会社〇〇)の同僚です。2015年4月頃知り合い、現在まで親しい関係を続けております。今般、身元保証人になることを依頼したところ、快諾いただきました。

もし可能なら、身元保証人の方から推薦状を書いてもらうと、さらに良いです。第三者である身元保証人が、あなたの性格や仕事ぶりなどを推薦状に書いてくれるわけですから、審査官の心証もよくなります。

ただし、推薦状は、絶対的有利になる書類ではありませんので、無理して頼まないようにしましょう。

永住したい理由

日本に永住したい理由を丁寧に書きます。例えば、下記のような観点で、自分の言葉でエピソードも交えながら書くと、審査官の好印象につながる文章になります。

  • 日本社会との関わり
  • 日本人の親族とのかかわり
  • 日本の好きなところ
  • 両親の意見
  • 今後の夢、目標

入管法・法務省ガイドラインに沿った検討

審査官は、永住審査の際、入管法、法務省省令、永住審査要領、法務省作成の永住ガイドライン、先例集、法務省による通達などを見て審査します。

永住申請を得意とする行政書士や弁護士は、こうした書類全てを手元に置き、参照しながら永住理由書を書いていきます。もちろん、当事務所でもそうしています。

このうち、一番分かりやすいのが、永住ガイドラインです。ですから、ご自身で理由書を書く方は、最低限、このガイドラインだけでも確認しておきましょう。出入国在留管理局の窓口に行けば、コピーしたものをもらえるはずです。あるいは出入国在留管理局の公式ホームページに最新版が掲載されています。 

この永住ガイドラインは、随時変更になります。最近の傾向としては、難化傾向にあります。つまり、ガイドラインの要件がどんどん厳しくなっています。ですから、ネット上に流通している理由書のテンプレートを使うと、非常に危険です。無料で入手できるテンプレートは、過去のガイドラインに沿ったものが多いからです。

(記載例)

1.日本在住要件について

今般の永住申請日時点で、私は、継続して10年5ヶ月間、日本に在住しております。〇〇年からは、技術・人文知識・国際業務の在留資格にて在留しております。来日以来、在留資格が途切れたことはなく、また、出国準備のための特定活動ビザや短期滞在ビザでの滞在期間もございません。まとめると下記となります。

日本在住期間・・・10年5ヶ月
就労可能な在留資格の期間・・・5年

2.生計能力要件について

現在、私は、勤務先から安定した給与を得ています。社会保険にも加入しており、預金も相応ございます。直近5年間の所得は下記のとおりです。

〇〇年 〇〇万円(扶養家族なし)
〇〇年 〇〇万円(扶養家族なし)
〇〇年 〇〇万円(扶養家族1名)
〇〇年 〇〇万円(扶養家族2名)
〇〇年 〇〇万円(扶養家族2名)

今後もこの状態を継続していけば、生活基盤が大きく揺らぐ恐れは極めて小さいものと考えております。

3.日本国への利益について

出入国在留管理庁ガイドライン(平成29年4月26日改定)に沿って説明いたします。

項目5 教育分野

国立大学法人〇〇大学において、〇年〇月より現在まで教育活動に従事しております。なお、非常勤で〇〇大学の講義も担当しております。上述のガイドラインにおける「日本の大学において、おおむね3年以上教育活動に従事している者」に該当すると思慮されます。

項目6 研究分野

別紙詳細のとおり、これまでの研究活動により顕著な成果を挙げております。

上記ガイドライン③および④に該当します。

4.〇〇〇〇

5.〇〇〇

永住理由書 よくある質問

永住理由書は手書きでも大丈夫ですか?

はい、手書きでも構いませんが、パソコンで作成したほうが読みやすいです。手書きする場合、A4用紙に横書きで書いたほうが読みやすいです。また、見出し、小見出しを付けて、何について書かかれてあるのか、分かりやすいようにしましょう。

日本人配偶者が永住申請する場合は、理由書は不要ですか?

日本人と結婚している方が永住申請する場合、理由書がなくても申請することができます。ただ、最近では、追加書類として永住理由書を求められることがあります。追加書類があると、審査がストップしてしまいますので、最初から提出しておいたほうがよいでしょう。

理由書のテンプレートを使っても問題ありませんか?

インターネットを検索すると、多くのテンプレートが出てきますが、かなり古いもの、情報が間違っているものが多くみられます。

一見、素晴らしい文章で書かれたテンプレートもあるのですが、永住申請に関する法令や審査基準に沿って書かれていないため、使用しないほうがよいテンプレートも存在します。

入国審査官やビザ専門の行政書士であれば、どのテンプレートを見ても、それが古いのか、情報が正しいのか、すぐに判断できます。しかし、多くの方にとって、その判断は難しいかと思います。

もし、どうしてもテンプレートを使う場合は、複数のテンプレートを見て、その共通する見出しだけ利用しましょう。そして、本文はご自身の言葉で書いてください。そのほうが間違いはないです。

永住理由書に何をかけばよいのかわからない場合、2000字以上の文章を書くことが難しい場合、永住理由書作成サービスをご検討ください。詳しくは下記です。

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