私は、日本の大学4年生です。大学を中退して起業したいと考えています。そして、留学ビザから経営・管理ビザに変更したいのですが、可能でしょうか?
お問い合わせ、ありがとうございます。
今通っている大学をやめて、会社を設立し、会社経営に専念したいということですね。
結論から言うと、経営管理ビザの要件を完璧に満たしていれば、許可されます。
大きな要件は以下の3つです。
- 資本金500万円以上
- 独立した事務所がある(自宅兼事務所、知人の事務所の一部を借りるなどはだめ)
- 事業計画の実現可能性の根拠がある
3つ目の「事業計画の実現可能性の根拠」とは、仕入先・販売先・提携先の確保状況、社員・アルバイトの雇用予定、経営経験、実務能力などを総合的に判断されます。
今、大学生ということですから、おそらく経営経験や実務経験は少ないと思います。ですが、日本に留学して、数年間大学で勉強したという事実は評価されます。実際、私が知る限り、日本の4年制大学を中退したり卒業した後、すぐに経営管理ビザを申請した場合の不許可事例を聞いたことがないです。
当事務所に経営・管理ビザを相談いただく方は優秀な方が多いので、たまたまかもしれませんが、現場感覚としては、大学中退してすぐに(3ヶ月以内に)、経営管理ビザへの変更申請をすれば、それほどマイナスにはならないと感じております。
ただし、日本の大学を卒業するメリットは「非常に」大きい
大学を中退しても、在留資格変更不許可のリスクは少ないのですが、
外国人が日本の大学を卒業していると、今後の永住申請の裁量に有利ですし、
これまで、日本の大学を中退した結果、
いつも思うのですが、大学に通う留学生は、パワーポイントの資料作成がとても上手ですね。時間のある時にこうした資料をたくさん作っておき、大学卒業後、すぐに起業するという方法もあります。
- 新会社のホームページを作る
- SNSで商品情報を発信する
- 営業資料を作る(会社案内、商品の提案資料、営業用トークスクリプト等)
- 営業先企業をリストアップする
その他、細かい留意点はたくさんあります。状況によって、留意する点やビザ取得の難易度は異なります。詳しくは、有料相談をお申込みください。当事務所も起業当初は苦労をしました。そして、数多くの外国人の起業家のサポートをしていく中で、成功する方、そうでない方を見てきました。
当事務所では、経営管理ビザさえ取れればそれでよいとは考えておりません。経営管理ビザを取った後、数年後に永住者ビザ申請できるようなサポートをしたいと思っています。
この記事を作成した人 つくばワールド行政書士事務所 行政書士 濵川恭一