この記事では、外国人が来日する前に、日本領事館に提出するための査証申請書の書き方について解説しています。
日本の出入国在留管理局から「在留資格認定証明書(COE)」が発行されている場合と、いきなり短期査証を取る場合で若干ルールは異なります。また、領事館によっては独自のルールがある場合もありますので、詳しくは、申請先の窓口(当該国の日本領事館等)で確認ください。
外国人が来日するまでの流れ
外国人が来日するまでの流れをおさらいしておきましょう。
在留資格認定証明書(COE)を取って来日する場合
まず、日本国内での手続きです。
- 日本にある出入国在留管理局で、在留資格認定証明書(COE)を申請する
- 在留資格認定証明書が発行される
査証申請~来日までの流れ
- 外国人が住む国の日本総領事館で査証申請する。この時、COEが必要になる。
- 査証が発給される(通常、7~10日程度かかる)
- 来日する
短期滞在ビザで来日する場合
- 外国人が住む国の日本総領事館で査証申請する
- 査証が発給される(通常、7~10日程度かかる)
- 来日する
査証申請書の書き方と注意点
査証申請する場合、査証申請書という書類を提出する必要があります。
査証申請書は、日本総領事館の公式サイトからダウンロードできます。日本総領事館の窓口においてある場合もあるのですが、置いていないこともありますので、できれば事前にダウンロードしていたほうが安心です。
査証申請書は、英語もしくは外国人の母国語で記入します。
ここでは、英語版の書き方について、ポイントを解説しますね。
まず、記入例を見てください。
記入例では、米国人男性が東京の会社に出張目的で来日するための査証申請(短期商用ビザ)を想定しています。
査証申請書 記入例 短期商用査証申請書の各項目について
ここから、査証申請書の各項目について、説明します。特に、間違えやすい項目を中心に説明しますね。
番号 | 項目 | 解説 |
① | 姓 | パスポートの表記どおりに記入します |
② | 名、ミドルネーム | パスポートの表記どおりに記入します |
③ | 旧姓など | 該当する人のみ記入します |
④ | 生年月日、出生地 | パスポートに出生地の記載あることが多いです |
⑤ | 性別、婚姻状態 | |
⑥ | 国籍 | |
⑦ | 前の国籍/他の国籍 | 該当ない場合、無記入 |
⑧ | ID番号 | 政府から発行された個人番号(マイナンバーのような番号) |
⑨ | パスポート種類、番号 | |
⑩ | パスポート発行地と発行日 | |
⑪ | パスポート発行機関・有効期限 | |
⑫ | 在留資格認定証明書の番号 | 在留資格認定証明書(COE)に書いてある番号です。 |
⑬ | 来日目的 | 短期ビザの場合は、「商用」、在留資格認定証明書を取っている場合は「就労」と記載します。 |
⑭ | 日本滞在期間、来日時期 | |
⑮ | 来日空港名、便名 | 便名が未定の場合、「未定」で構いません |
⑯ | 日本での滞在先 | 滞在先ホテルの名前 |
⑰ | 前回の来日時期 | |
⑱ | あなたの現住所 | |
⑲ | 現在の職業 | |
⑳ | 勤務先名、所在地 | |
㉑ | 日本人妻(夫)の職業 | 記載は任意です(ただし、日本人の配偶者等ビザで来日する場合は記載必須) |
㉒ | 身元保証人・招聘人 | 通常は、招聘してくれた会社の情報を書きます |
㉓ | 特記事項 | |
㉔ | 特記事項詳細 | 通常、全て「NO」にチェックします |
㉕ | 特記事項詳細 | 「YES」にチェックした場合、その詳細を書きます |
査証申請する場所
査証申請する場所は、原則、外国人の母国にある日本総領事館です。日本大使館ではありませんので、注意してくださいね。アメリカや中国など、大きな国の場合、地域によって管轄日本総領事館が異なります。
また、国によっては、領事館ではなく、ビザ申請センターや指定代理機関(領事館指定の旅行会社等)が、査証申請の窓口になることもあります。
いずれにしても、日本総領事館の公式サイトで、申請場所や必要書類については案内があります。
「●●(国名) 日本総領事館 査証申請」で検索すると、必要な情報が出てくると思います。
なお、外国人が母国以外の国に住んでいる場合、居住国にある日本総領事館で査証申請できます。
査証申請の必要書類
査証申請に必要な書類は、在留資格によって異なりますが、ここでは、一般的な必要書類を紹介します。
管轄する領事館によって、異なることもありますが、通常は下記書類が必要となります。
- 査証申請書(必ず、本人の署名)
- パスポート(原本)
- 証明写真(4.5×4.5cm)
- 在留資格認定証明書(電子版の場合は、メール画面を窓口で見せる)