美容専門学校を卒業予定の外国人をアシスタントとして採用したいと思っています。可能でしょうか?
東京都は、内閣府が推進する国家戦略特区を活用し、外国人が美容師として就労できる全国初の事業を2022年10月から始めました。小池百合子知事は2022年6月の記者会見で「日本の美容は世界一。東京で学んだ高度な技術やおもてなしの心を世界へ発信してほしい」と狙いを語りました。
これまでは、外国人留学生が日本で美容師免許を取得しても、美容師として働くための就労ビザが存在しませんでした。しかし、この制度により、一定の要件を満たす外国人美容師が、最大5年間、日本の美容院等で働けるようになりました。
主な条件は以下です。
・美容師免許を取得または取得見込みであること
・日本語でコミュニケーションがとれること(日本語能力試験N2相当以上)
・満18歳以上であること
・1美容所あたり3人まで
この制度を活用すれば、外国人が、カット、パーマ、カラーといった美容業務だけでなく、ヘッドスパ、まつげエクステンション、ネイル、着付け、美容室経営に関する業務など、多岐にわたる業務を行うことができます。ただし、専ら清掃やチラシ配りに従事することは禁止されています。
外国人美容師のビザに関するよくある質問
最初はアシスタントでも大丈夫でしょうか?
はい、上記に挙げた美容業務を行うのあれば、美容室内の職位は関係ありません。ただし、掃除専門スタッフや事務スタッフとしての就労はできません。
ビザの期限が切れる5年後はどうなるのですか?
現行のルールでは、このビザは最大5年間となっています。この5年の間に、しっかりと技術を身に着けて、独立することができれば、経営・管理ビザに変更できる可能性が高いです。当事務所では、これまで何度か、美容サロンのを経営する外国人の経営・管理ビザをサポートさせていただいたことがあるのですが、全て許可になりました。美容室経営をするための経営・管理ビザについては、これまでの実績や店舗としての要件を満たしていることなどが重点審査されますので、この5年間で、しっかりと技術を身に着けてくださいね。
日本の美容師さんのレベルは非常に高いですよね。私も、はじめて美容師さんに髪を切ってもらったとき、あまりの完成度に感動しました。ここまで人は髪型で変わるのかと思いました。トップスタイリストとかではなく、普通のスタイリストさんでしたが、その技術の高さに驚きました。日本の優れた美容技術が、世界に広まってほしいと思います。
この記事を作成した人 つくばワールド行政書士事務所 行政書士 濵川恭一