
外国人を施工管理職として雇用する場合、技人国ビザは取得できる?
現在、日本国内では多くの外国人が施工管理者として働いています。
彼らは、基本的に技人国ビザと呼ばれるビザを取得しています。
ですから、結論としては、外国人を施工管理職として雇用する場合はこのビザが許可されます。
出入国在留管理庁が公表する技人国の該当性に関するガイドラインにおいても、下記事案が許可相当として記載されています。
| (日本の専門学校の)電気工学科を卒業した者が、本邦のTV・光ファイバー通信・コンピュータLAN等の電気通信設備等の設計・施工を業務内容とする企業との契約に基づき、工事設計図の作成、現場職人の指揮・監督等に従事するもの |
上記のガイドラインの重要な点は下記です。
- 主たる業務が工事図面の作成、職人の指揮・監督であること
- つまり、現場作業を行う職人や下請企業が存在すること
- 外国人本人は、原則として現場作業を行わないこと
施工管理の仕事は「技術・人文知識・国際業務」に該当するのか
施工管理といっても、現場の規模や状況によって、その実態は様々です。
元請企業や二次請け企業の場合、施工管理者は、設計や管理のみを行うことが多いでしょう。
当然、働く場所は、本社や現場事務所となります。現場に立つのは、進捗管理や職人さんへの指示、写真撮影など、ごく限られた時間となるはずです。
しかし、現場によっては、施工管理とは名ばかりで、施工管理者が現場職人を兼ねており、業務の大半を現場職人として働くといったケースもあるようです。
この場合は、技人国には該当しません。
分かりやすさを優先して整理すると、以下の表になります。
実際は、以下の仕事を複合的に行うことになることが多いと思いますので、目安として全体の8割を占める業務が何なのかを正確に把握して、判断することになります。
| 技人国ビザに該当 | 特定技能ビザ等に該当 | |
| 設計 | 〇 | |
| 図面の作成、修正 | 〇 | |
| 職人への指示・管理 | 〇 | |
| 資材の検討、発注、品質確認 | 〇(単純な発注業務は微妙) | |
| 進捗確認・関係各所との調整 | 〇 | |
| 資材の運搬 | 〇 | |
| 現場での組立、配線、建設作業 | 〇 |
施工管理職で技人国ビザを取得するための学歴・専攻の要件
施工管理職で技人国ビザを申請する場合の学歴要件は、原則として下記のいずれかになります。
- 大学で学士もしくは修士の学位を取得している(建設、工学系の学位が望ましい)
- 日本の建築系専門学校を卒業し、専門士の称号を取得している
大学を卒業している場合、ビジネス系、経済系の学位でも認められる場合がありますが、施工管理の業務とどう関連するのか、文書で説明したほうが安心です。
日本の専門学校卒業者についても、ビジネス系学部出身者でも許可事例はありますが、難易度は高くなります。
建設現場で外国人に作業をさせると不法就労になります
外国人を施工管理職ではなく、いわゆる職人や作業員として現場で就労させることは違法行為となります。
外国人本人だけでなく、雇用した会社にも大きなペナルティが課せられます。
最悪、建設業許可の取消になることもあります。
ビザ申請時に虚偽の申請(施工管理職ということにして現場作業させる)をすることも不法就労です。
施工管理職の技人国ビザ申請で準備する書類
施工管理職として技人国ビザを申請する場合に準備すべき書類は以下です。
技人国ビザに限らず、外国人のビザ申請では、出入国在留管理庁の公式サイトで、必要最低限の提出書類が明示されています。ただ、施工管理職の場合、ここに書いてある必要最低限の提出書類だけ提出しても、ほぼ許可にはなりません。
特に、2026年3月頃から、この傾向が非常に強くなっております。
では、何を提出すればよいのかというと、一例ですが、以下になります。
- 業務で作成する図面のサンプル
- 就労場所の写真(本社、現場事務所等の写真)
- 指揮・監督の対象となる職人リスト(関係会社リストでも可)
- 主要取引先リスト(自社が元請なのか、二次請けなのかわかるような書類)
- 本人のキャリアパス(特に初年度年収が低い場合は必須)
施工管理職の技人国ビザ申請で不許可になりやすいケース
施工管理職の技人国ビザ申請で不許可になりやすいケースには共通点があります。全てのケースに当てはまるわけではありませんが、以下のケースでは不許可方向で審査される傾向にありますので、注意が必要です。
給与、年収が低い
建設業界におられる方はよくご存じだと思いますが、施工管理職というのは高年収です。つまり、稼げる仕事です。求人情報を見ていても、「月収45万円~」とか「平均年収500万円超」といった記載が目立ちます。
当然、審査官もそのことを知っています。
ですから、一般的な施工管理者の求人と比較して明らかに低い給与である場合、「本当に管理者としての仕事をするのか」という疑義が生まれます。
もし、貴社の給与が低い場合、その合理的な理由も説明するようにしましょう。審査官が納得するような合理的な理由があれば、この点は大きな問題にはなりません。
また、同程度の能力を持つ日本人社員と同等以上の給与であることも重要です。
施工管理の対象物の規模が小さい
例えば、普通の戸建住宅の施工会社で施工管理職として採用する場合です。この場合、実際は、職人も兼ねた現場監督ではないのかという疑義が持たれやすいです。
施工管理職として外国人を採用したい企業様へ
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この記事の作成者 ワールド行政書士法人 行政書士 濵川恭一




