外国人が日本の高校に留学する時のビザ/日本語学校への留学との違い

外国人が日本の高校に留学する場合、在留資格「留学」を取得します。
ただし、日本語学校に留学する場合とは、要件・提出書類・受入れの考え方がかなり異なります。

2026年10月現在の出入国在留管理庁の情報をもとに、整理します。

高校留学で取得する在留資格

日本の高等学校で教育を受ける外国人は、原則として在留資格「留学」の対象です。

在留資格「留学」の対象は、下記です。

  • 大学・大学院
  • 高等専門学校、短期ダイタク
  • 専門学校
  • 高等学校、中学校、小学校
  • インターナショナルスクール

したがって、

海外の高校生が日本の高校に1年間留学する
↓
在留資格「留学」
↓
在留資格認定証明書(COE)を取得
↓
海外の日本大使館・総領事館で査証を取得
↓
日本へ入国

という流れが基本になります。


高校留学の主な要件

高校留学の場合、特に重要なのは次の4点です。

① 日本の高校に実際に入学すること

当然ですが、まず日本の高等学校から入学許可・受入れを得ることが必要です。

例えば、

  • 私立高校
  • 公立高校
  • インターナショナル系の高等学校
  • 留学生を受け入れている高校

などが考えられます。

単に「日本で高校生活を送りたい」というだけではなく、具体的な学校・課程への入学予定があることが必要です。


② 高校で授業を受けるだけの日本語能力

ここは非常に重要です。

大学や専門学校などと違い、現在の出入国在留管理庁の「留学」の申請資料では、高等学校については日本語能力に関する各種確認書の提出が不要とされています。

しかし、在留資格申請書には、「日本語学習歴」を記載する必要があります。

つまり、実務上は、

日本語の資格は不要だが、学校で教育を受けられる日本語能力があるかという観点で審査がされます。

ただし、インターナショナルスクール等、英語で授業が行われる場合は除きます。

③ 留学費用を支払えること

高校留学では、

  • 入学金
  • 授業料
  • 教材費
  • 住居費
  • 食費
  • 交通費
  • その他の生活費

などが発生します。

そのため、誰が留学費用を負担するのかを明確にする必要があります。

そして、その経費支弁者の支弁能力(経済力)の証拠が必要となります。

例えば、

父親が学費・生活費を負担する

のであれば、父親を経費支弁者として、

  • 経費支弁書
  • 預金残高
  • 所得を証明する資料
  • 職業・収入を証明する資料

などを準備することになります。


④ 日本での生活基盤が確保されていること

高校生の場合、大学生などと違って年齢が低いため、日本で誰と暮らすのかが非常に重要です。

例えば、

  • 日本人家庭でホームステイ
  • 親族の家
  • 学校の寮
  • 学校が指定する寮
  • 留学支援団体が手配した住居

などです。

特に未成年者の場合、

「日本に来た後、誰が面倒を見るのか」

を明確にしておく必要があります。

高校留学の主な必要書類

実際の必要書類は、国籍・学校・留学期間・経費支弁者などによって変わりますが、

共通する書類は下記です。

本人の書類

  • 在留資格認定証明書交付申請書
  • 証明写真
  • パスポートの写し
  • 出生証明書など本人の身分関係資料
  • 最終学歴の卒業証明書
  • 在学証明書
  • 成績証明書
  • 日本語学習歴を証明する資料
  • 日本語能力を証明する資料(取得している場合)

高校から発行される書類

  • 入学許可書
  • 学校案内
  • 教育課程・授業内容の説明資料
  • 学費等に関する資料
  • 寮・ホームステイ等に関する資料

経費支弁関係

  • 経費支弁書
  • 経費支弁者の在職証明書
  • 所得証明書
  • 預金残高証明書
  • 経費支弁者と本人との関係を証明する公的資料

日本での生活関係

  • 住居に関する資料
  • ホームステイ先の資料
  • 寮の入寮許可書
  • 身元保証・保護者等に関する資料
  • 未成年者の生活・緊急時対応に関する資料

なお、外国語で作成された資料には日本語訳を添付する必要があります。また、日本で発行される証明書は原則として発行から3か月以内のものが求められます。


日本語学校への留学との違い

ここが非常に重要です。

項目 日本の高校 日本語学校
在留資格 留学 留学
主な目的 高校教育を受ける 日本語を学ぶ
年齢 主に中高生 主に18歳以上
日本語能力 学校で授業を受けられる能力が重要 入学・在留資格上の日本語要件あり
未成年者対応 非常に重要 原則として高校より問題になりにくい
住居 寮・ホームステイ等の確保が重要 自宅・寮等
経費支弁 重要 重要
教育機関 高等学校 告示・認定日本語教育機関等
在籍期間 学校・課程による 通常、最長2年間
その後 大学等への進学など 大学・専門学校等への進学が多い

日本語学校については、現在、在留資格「留学」で日本語教育を受けるためには、原則として法務大臣が告示した日本語教育機関または認定日本語教育機関に入学する必要があります。通常の在籍期間は最長2年間です。

 

3ヶ月以上、1年未満の高校留学の場合の留学ビザ

例えば、

海外の高校生が日本の高校に6か月間だけ留学する

というプログラムも考えられます。

この場合でも、活動内容が日本の高校で教育を受けるものであれば、在留資格「留学」の検討が必要になります。

つまり、

「短期だから必ず短期滞在でよい」

とは限りません。

実際に、

  • 日本の高校の正規課程に入るのか
  • 交換留学なのか
  • 何か月滞在するのか

によって判断が変わります。


8.高校留学と日本語学校留学を一言で比較すると

私は次のように整理すると分かりやすいと思います。

日本語学校

「日本語を学ぶために日本へ来る」

高校留学

「日本の高校教育を受けるために日本へ来る」

したがって、同じ「留学」の在留資格でも、在留資格の審査で見るポイントが違います。

特に高校留学では、

「高校で教育を受けられるか」+「未成年者が日本で安全に生活できる体制があるか」

が非常に重要です。

 


この記事の作成者 ワールド行政書士法人

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