複数人で会社を設立した場合、役員全員が経営管理ビザを取得できますか?

結論からいうと、設立したばかりの会社で複数名の経営管理ビザを取得することはかなり難しいです。

ただし、下記のような状況であれば可能性があります。

  • 海外で既に会社を安定的に経営しており、その日本支社として設立した会社である。
  • 会社の規模(資本金、想定売上、利益)が大きく、事務所も相当の広さがある。
  • 最初から従業員を複数名雇用する(雇用保険等にも加入する)
  • その他、複数名の経営管理ビザを取得すべき合理的な理由があり、それを証明できる。

 

なぜ、複数名の経営管理ビザが難しいのか?

会社を設立する場合、それが株式会社であっても合同会社であっても、定款で定めた上限を超えなければ、何人でも役員にすることができます。

例えば5人でお金を出しあって会社を設立したとしましょう。

みんなの会社なので、みんなを役員にしようと思います。

5人のうち4人が取締役、1人を監査役にしました。

全員が法律上の役員になって、登記も済ませました。

この場合、みんな法律上の役員なので、みんな経営管理のビザがもらえるのでしょうか?

ここでは経営管理ビザを申請するにあたって、どのような人材が経営管理ビザの在留資格に該当するのか考えてみましょう。

経営管理ビザとは、「本邦において貿易その他の事業の経営を行い又当該事業の管理に従事する活動」とあります。

この「経営を行い」「管理に従事する」とは、法律上の役員として登記されている。という意味ではなく、外国人が事業の経営や管理に実質的に参加していること。つまり、事業の運営に関する重要な事の決定や事業の執行、監査業務などを実際に行っていることが必要となります。

上で設立した会社は5人の役員がいて、5人みんなで集まった会議で重要な事項の決定などを行っているよ。だからみんな申請できるでしょ?と考えたくなりますよね。でもそうではないのです。

 

複数人が事業の経営や管理に従事している場合には、それだけの人数が、事業の経営や管理に従事することが必要とされる程度の事業の規模、業務の量、売り上げ、従業員の数等がなければならず、単に5人全員が役員で重要事項の決定等しているというだけでは全員が申請できるわけではないのです。

つまり、会社の規模や仕事の量に合った経営管理者の数しか申請できないのです。

具体的には以下の要件を満たす場合に適正な複数人の経営管理ビザが認められることとなります。

少し難しいですが読んでみてください。

①事業の規模や業務量等の状況を勘案して、それぞれの外国人が事業の経営又は管理を主たる活動として行うことについて合理的な理由が認められること。

②事業の経営又は管理に係る業務について、それぞれ外国人ごとに従事することとなる業務の内容が明確になっていること。

③それぞれの外国人が経営又は管理に係る業務の対価として相当の報酬の支払いを受けることとなっていること等の条件が満たされていること。

どれくらいの事業規模や仕事量ならば、何人の人の経営管理ビザがもらえるのかは、ケースバイケースであり、ここに書くことはできません。

 

なお、設立したばかりの会社でも、就労ビザ(技術・人文知識・国際業務)を取得できる可能性は十分あります。当事務所で扱ったケースでは、かなりの件数が許可になっております。

 

 

 


外国人のビザ・帰化・アポスティーユ等で何かお困りでしょうか

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